【施工事例紹介】引込開閉器盤のFRP補修
「引込開閉器盤」というと、あまり聞いたことがない方が多いのではないのでしょうか。
ざっくり言いますと、建物へ電気を引込む一番最初の場所です。
つまり、ここがダメになると建物全体に電気が行き渡らなくなるといっても過言ではありません。
こちらが引込開閉器盤です。
主に屋外に設置されていることが多いため、長年使用しているとサビによる腐食などの劣化が見受けられるようになります。
表面に軽度の錆が生じた程度であれば、補修塗装で補うことができるでしょうが
腐食が激しく進み穴が空いてしまうと、補修塗装では追いつかなくなります。
しかし、盤ごと取替となると停電を伴う作業になってしまうことや、費用面の心配も出てきますね。
そこで、弊社が延命措置としてご提案させていただいておりますのが
FRPを使用した補修方法です!!
FRP(Fiber Reinforced Plastic)とは、繊維強化プラスチックのことで
①軽くて弾性が高く、更に強度が高い
②海水中や海上で長期使用できる素材として活用されているほど腐食しにくい
といった特徴があります。
先ほどの引込開閉器盤の上部写真です。
補修塗装が施されているようですが、表面がでこぼこしていて怪しいですね・・・
FRP補修のために下地を研磨していると・・・
こうなると塗装だけでは対処しきれません。
それではFRP補修を始めていきましょう!!
主に使用するのはガラス繊維(上図)
そして樹脂
工程の概要は、ガラス繊維のシートに樹脂を浸透させて乾燥させる。
それを何層か重ねていき、厚さを出していきます。
樹脂を浸透させています。
ある程度厚みが出てきたら、表面を研磨・塗装していきます。
繊維とはいえガラスなので、ケガを防ぐためにも欠かせません。
施工完了!!
穴も塞がっており、仕上がりも不自然な継ぎはぎ感が出ておらず非常にきれいですね!!
また、FRPはガラス繊維のシートを使用しているので、細かい箇所の補修にも対応出来ます。
いかがだったでしょうか?
引込開閉器盤取替前の応急処置として、FRP補修を是非ご検討下さい!!
※注意事項
今回のFRP補修は、あくまで引込開閉器盤の延命措置として紹介させていただいております。
腐食した箇所に補修を重ねていけば良いと決して考えず、引込開閉器盤本体のお取替えをお忘れないようお願い致します。